「その運用で本当に大丈夫ですか？」
判例が示す「みなし労働時間制」の現実

 

事業場外みなし労働時間制は、外回り営業や在宅勤務など「会社の外で働く場合」によく使われる制度であるが、実際の裁判例では「適用できない」と判断されるケースも多く、運用に注意が必要です。

最近はテレワークの普及やスマホ・GPSなど技術の進歩により、「労働時間が算定しにくい」という要件の判断がますます難しくなっています。さらに、従業員からの労働法知識が高まり、会社への質問やトラブルも増えています。

本セミナーでは、最新の最高裁判例や下級審の動向を踏まえ、制度適用の判断基準や実務上の注意点を整理し、社労士の先生方が顧問先企業に安心して説明・助言できるよう、実務で押さえておくべきポイントをわかりやすく解説しています。

 

主な内容

制度の基本と導入状況（どのくらい使われているのか）

最近の動向（テレワーク、通信技術の進展、従業員の知識向上）

裁判例のポイント

　① 阪急トラベルサポート事件：添乗員業務は適用否定
　② 協同組合グローブ事件：技能実習生指導員業務は裁量性を認め破棄差戻し

適用判断の基準

　① 業務の裁量性（開始・終了を自分で決められるか）
　② 指揮監督の程度（細かい指示があるか）
　③ 時間把握の困難性（労働時間を管理できるかどうか）

実務上の注意点

　① 就業規則と労使協定の整備
　② 内勤・外勤の区別
　③ 他制度（裁量労働制・固定残業代制度）との比較
　④ テレワークでの適用判断

 

参加すると得られること

• 最新裁判例を踏まえた「適用できる／できない」の判断ポイントがわかる
• 顧問先企業からの質問に自信を持って答えられる
• テレワーク時代に合った労働時間管理の選択肢を整理できる

 

講師

弁護士　小野直樹
弁護士法人永代共同法律事務所

2004年一橋大学法学部卒業、2005年司法修習修了・弁護士登録（58期）。
都内の法律事務所勤務を経て、2012年永代共同法律事務所を開設（2014年弁護士法人化）。第一東京弁護士会労働法制委員会会員、経営法曹会議会員。
使用者側の立場から労働紛争の解決・予防を数多く取り扱っている。企業の健全な事業活動の推進をモットーとし、顧問先企業向けの予防法務・紛争解決を軸とした実践的アドバイスに定評がある。
企業向けの他、社会保険労務士等の専門家向けにも、人事労務分野のセミナー講師を多数務めている。