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- “事務所のこれから”を考える一手としてのM&A ≪BRIDGE≫コラム Vol.18
顧問先・スタッフ流出を防ぐ!M&A契約で「絶対におさえるべき」3つの条項
こんにちは、PSR M&Aサポートサービス事務局です。
Vol.17でM&Aのプロセス全体を見ていただきましたが、その中でも最も厳密に進められるのが「最終契約の締結」です。
Vol.11のコラムでは、「引き継いだのにうまくいかない…」という失敗事例、特に「顧問先やスタッフの流出」という落とし穴があることをお伝えしました。これは、単に引継ぎが不十分だっただけでなく、契約内容に不備があったり、将来のリスクへの備えが不足していたために起こるケースが少なくありません。
今回は、社労士事務所のM&Aを成功させ、築き上げた資産を確実に未来へつなぐために、最終契約書で「絶対におさえておくべき3つの条項」について解説します。
契約は未来の「リスクヘッジ」
契約書は、取引の条件だけでなく、万が一トラブルが起こった際のリスクヘッジ(予防策)としての役割を果たします。
特に「無形の信頼」を扱う社労士事務所の承継では、顧問先とスタッフの安定を守るための条項が非常に重要になります。
1.【顧問先の維持】▶「競業避止義務」と「通知期間」に関する条項
売り手・買い手双方にとって最も懸念されるのが、「M&A後に旧所長がすぐに近くで新しい事務所を開設し、元の顧問先を連れて行ってしまうのではないか?」という点です。これを防ぐのが「競業避止義務」です。
<内容>
売り手が譲渡後、一定期間・一定地域内で、譲渡した事業と競合する業務を行わないことを約束する条項です。
<ポイント>
この期間や範囲が明確で適正であることが重要です。また、顧問先へのM&Aの通知タイミングや方法についても、契約書に明記し、顧問先への配慮をもって流出リスクを最小限にする段取りを組みます。
2.【スタッフの維持】▶「雇用条件の保証」に関する条項
長年頑張ってくれたスタッフが、新しい体制になった途端に流出することは、事務所の価値を大きく損ないます。買い手にとっても、スタッフの確保はM&Aの大きな目的の一つです。
<内容>
買い手側が、スタッフの給与水準、待遇、労働条件を譲渡前と同等、またはそれ以上に保証することを定める条項です。
<ポイント>
評価制度や退職金制度など、スタッフのモチベーションに関わる部分について、買い手との間で具体的な合意形成を行い、契約書に落とし込むことが大切です。これにより、スタッフの不安が和らぎ、円滑な引き継ぎが可能になります。
3.【引継ぎの確実性】▶「表明保証」と「補償」に関する条項
デューデリジェンス(DD)で確認できなかった、契約締結後に判明した予期せぬリスク(例えば、知られていない重大な未払残業代や、訴訟リスクなど)に対する備えです。
<内容>
売り手が、譲渡した時点での事務所の財務状況や法的状況が、契約書に記載された通りに「真実かつ正確であること」を表明し保証する条項です。
<ポイント>
もし契約内容に反する事実が判明し、買い手が損失を被った場合、売り手がその損失を補償する範囲と期間を定めます。これは、誠実に事務所を運営してきた先生方のリスクを明確にするためにも必要な手続きです。
専門家の存在が「安心」を裏付ける
M&Aの契約は、一般的な契約書とは異なり、社労士事務所特有の「無形の資産」を扱う複雑なものです。
ご自身で対応しようとすると、こうしたリスクヘッジが不十分になりがちです。法律や業界に精通した専門家が、売り手と買い手双方の視点から、「未来のリスク」を予測し、あなたの事務所を守るための契約書作成をサポートします。
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