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- “事務所のこれから”を考える一手としてのM&A ≪BRIDGE≫コラム Vol.30
「選ばれる事務所」になるための、今の現在地チェック
こんにちは、PSR M&Aサポートサービス事務局です。
社労士の先生方に向けて、事務所の将来やM&Aについてお伝えしてきた本コラムも、今回で30回目となりました。
これまで、M&Aの基本的な考え方から、譲渡価格、顧問契約、IT・業務の仕組み化、DD、譲渡後の関係づくり、そして「いつ動くのがよいのか」といったテーマまで、さまざまな角度からお話ししてきました。前回のVol.29では、「最高の売り時はいつなのか?」という問いについて考えました。
では、実際に将来の選択肢を考えるとしたら――。
今の自分の事務所は、どんな状態なのか? 今回は、M&Aを今すぐ考えているかどうかにかかわらず、一度確認しておきたい「現在地」を、3つのチェックポイントで見ていきたいと思います。
Check 1 顧問先との関係は、きちんと整理されていますか?
社労士事務所にとって、顧問先との契約は大切な事業基盤です。
「長年のお付き合いだから、契約書のことはあまり気にしていない」
「昔の契約書のままになっている顧問先がある」
そんなケースはないでしょうか。もちろん、長いお付き合いの中で築かれた信頼関係は、事務所にとって大きな財産です。だからこそ、その関係を将来につなげていくためにも、契約内容や業務範囲などを一度整理しておくことには意味があります。
また、特定の顧問先への依存度が高くなっていないかなど、売上の構成を眺めてみるのもよいでしょう。
「誰と、どのような契約で、どのような仕事をしているのか」。
これが自分以外の人にも分かる状態になっているかどうかは、将来の承継を考えるうえでも大切なポイントです。
Check 2 「自分がいなくても回る仕事」は、どのくらいありますか?
所長である先生自身が、すべてを把握している。これは一人事務所であれば、ある意味当然のことかもしれません。
「この会社の給与計算は、こういう経緯があって…」
「この顧問先については、私だけが知っている事情があって…」
こうした経験やノウハウは、先生が長年築いてきた大切な財産です。一方で、それらが先生の頭の中だけにある状態だと、いざというときに誰も引き継ぐことができません。
顧問先ごとのルール、業務の進め方、注意点などを、少しずつでも共有できる形にしておく。
クラウドや業務ツールを活用し、必要な情報にスタッフがアクセスできるようにしておく。
こうした「見える化」は、M&Aのためだけのものではありません。先生自身が日々の細かな確認から少し解放され、本来やりたい相談業務やコンサルティングに時間を使うためにも役立つはずです。
Check 3 自社の労務管理も、きちんと整っていますか?
そして、もう一つ確認しておきたいのが、自事務所の労務管理です。
顧問先には「労務管理を適切に」とアドバイスしているけれど、自社については後回しになっている…。そんなことはありませんか?
労働時間の管理、給与計算、雇用契約書、就業規則、有休管理など、基本的なところを一度見直してみることをおすすめします。M&Aを考える場合には、こうした自社の労務管理も確認されることになります。
でも、ここで大切なのは「M&Aのために慌てて整える」ということではありません。普段から自社の体制を整えておけば、事務所としての信頼性が高まるだけでなく、先生自身も安心して経営を続けることができます。
「今すぐ譲り渡す」ためではなく、「選べる未来」をつくるために
3つのチェック、いかがでしたでしょうか?
「ここは大丈夫そう」
「ここは自信があるけれど、この部分は少し整理が必要かもしれない」
そんなふうに、ご自身の事務所の【現在地】が少し見えてきたのではないでしょうか。
実は、これがとても大切なことです。顧問契約を整理することも、業務を“見える化”することも、自社の労務管理を整えることも、決して「事務所を売るためだけ」の取り組みではありません。
日々の経営をよりスムーズにし、先生自身が本来取り組みたい仕事に時間を使うための基盤にもなります。
そして、将来「そろそろ事業承継を考えよう」と思ったときに、すでに準備が進んでいれば、慌てずに選択肢を検討することができます。
M&Aは、何か問題が起きてから考える「最後の手段」ではありません。
早い段階から選択肢の一つとして持っておくことで、「誰に、いつ、どのように託すのか」を自分自身で考えられるようになるのです。
PSR M&Aサポートサービス≪BRIDGE≫では、譲り渡しを検討される先生に向けて、現在の事務所の状況を整理し、M&Aに向けた課題や今後のスケジュールを考える「事業承継ロードマップ診断」を無料で行っています。
「まだ具体的に譲渡を考えてはいないけれど、自分の事務所は第三者から見てどんな状態なのだろう?」
そんな段階からでも構いません。
まずは今の「現在地」を知ることから、これからの選択肢を考えてみませんか?
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