
| 夫が定年、専業主婦の国民年金は?(2008/12/09) |
 |
花子さん(56)は専業主婦。夫は会社員で、まもなく60歳で定年退職します。夫の退職後の国民年金保険料について、友人に相談しています。正しいことを言っているのは誰でしょうか。(担当:特定社会保険労務士 脇美由紀(三重)) |
日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は国民年金に加入しなければなりません。
加入者には第1号、第2号、第3号があり、会社に勤めている人は第2号被保険者です。夫が第2号の場合、扶養されている妻は第3号被保険者で、実際に保険料を納めていなくても、国民年金に加入しています。
ところが、夫が60歳で退職すると、夫は第2号でなくなり、妻も自動的に第3号でなくなります。つまり、夫の退職時に妻が60歳未満なら、妻は第1号被保険者となり、保険料を納める必要が出てきます。すでに年金に25年加入し、老齢基礎年金を受給できる資格があっても、60歳までは納める義務があるのです。
ただし、国民年金は、世帯の所得によって保険料の免除制度があります。世帯の所得は通常、前年(1~6月分の保険料は前々年)の所得で判断されますが、夫が退職した場合は「特例免除」の対象となります。このため、夫の所得を除き、妻(申請者)の所得のみで審査されます。
免除制度を利用すると、老後に受け取る「老齢基礎年金」は減額されます。しかし、未納の場合は障害年金や遺族年金を受給できないこともあります。つまり、免除は将来の年金額につながりますが、未納はつながらないのです。
また、免除であれば、将来の年金を増やしたいと思ったときに、10年以内なら追納も可能です。
正解は桃子さんです。夫が退職すると、花子さんには納付義務が発生するので、梅子さんは間違いです。また、年金の受給資格を満たしているか否かは関係ないので、桜子さんも間違っています。
| 第1号被保険者 |
日本に住む20歳以上60歳未満で第2号第3号以外の人 |
| 第2号被保険者 |
厚生年金や共済組合に加入している人 |
| 第3号被保険者 |
第2号に扶養される配偶者で20歳以上60歳未満の人 |
保険料の納付義務のある第1号被保険者には免除制度があります。経済的に苦しい人には、前年度の所得に応じて、全額免除、半額免除、4分の1免除、4分の3免除の4つの免除割合があります。この事例にある「特例免除」は、申請する年度(1~6月分は前年度)において、申請者本人・配偶者・世帯主いずれかが退職(失業)した場合に対象となります。申請手続きには、失業を確認できる公的書類の写し(離職票、雇用保険受給資格者証等)が必要となります。
未納のまま放置しているケースが多く見受けられますが、非常にもったいないことです。免除申請は自分で手続きしなければなりません。市町村役場で行いましょう。
 |
 |