
| 60代前半の年金で減額されるのは?(2008/11/04) |
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大原さんは今年で60歳(昭和23年生まれ)になる男性会社員で、65歳まで今の会社で働くつもりです。年金を請求する人を対象にした「裁定請求書」が送られてきたので同僚に相談しました。正しいのは誰でしょうか。(担当:特定社会保険労務士 松田将紀(鹿児島)) |
太郎さんが老齢基礎年金の繰り上げと、特別支給の老齢厚生年金を混同しているので、まず、この違いを説明しましょう。
会社員が在職中に厚生年金に加入し、一定要件を満たせば、65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金が支給されます。
老齢基礎年金は65歳よりも早く「繰り上げ」て受けると、期間に応じて額が減り、終身、減額された基礎年金を受け取ることになります。
一方、老齢厚生年金の支給開始年齢は60歳でしたが、法改正で65歳に引き上げられました。この経過措置として、当面の間、老齢基礎年金の受給資格期間(原則25年)を満たし、厚生年金に1年以上加入した人に、60代前半で「特別支給の老齢厚生年金」が支給されます。「特別支給の老齢厚生年金」は生年月日によって給付水準や給付時期が異なりますが、いずれにせよ65歳までの有期年金です。
「特別支給の老齢厚生年金」を受けながら、会社に勤め、厚生年金に加入する場合、(1)「年金の基本月額」と(2)「総報酬月額相当額」の合計が月28万円を超えると、「特別支給の老齢厚生年金」が減額されます。逆に言えば、(1)と(2)の合計が28万円以下なら、減額されません。また、勤務形態がパートなどで厚生年金に加入しないときも減額対象にはなりません。
正解は三郎さんです。太郎さんは、老齢基礎年金の繰り上げと勘違いしています。会社員でも、厚生年金に加入しない場合や給料の額によっては「特別支給の老齢厚生年金」が減額されないこともあるので、二郎さんも間違いです。
| 受給資格期間 |
老後の年金をもらうためには一定年数以上、年金制度に加入しなければ年金をもらうことができません。この期間のことを「受給資格期間」と言います。原則として、国民年金の被保険者であった期間(サラリーマンは第2号被保険者)の合計が25年以上必要です。 ただし、昭和5年4月1日以前に生まれた人や厚生年金の「中高齢加入の特例」などにより、25年未満でも受給資格を満たす人もいます。 |
| 総報酬月額相当額 |
その月の給与とその月以前1年間にもらったボーナスの総額の12分の1との合計額のことをです。 |
厚生年金に加入されていた方の場合、60歳からの厚生年金と65歳からの厚生年金は別のモノだと考えたほうが良いのかもしれません。60歳からもらえる「特別支給の老齢厚生年金」は、もらってももらわなくても65歳からの年金が増えたり減ったりするものではありません。「特別支給の老齢厚生年金」をもらえる要件を満たしている場合は、必ず年金の請求をしておいた方がよいでしょう。しかも「特別支給の老齢厚生年金」をもらう権利は、65歳になった場合は消滅してしまいます。忘れずに社会保険事務所に年金をもらう手続きをしておきましょう。
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