サラリーマンの妻で専業主婦の方は、国民年金の第3号被保険者になります。しかし、第3号被保険者であった方が老後に受け取る年金は老齢基礎年金だけです。ですから、老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金も受給できる夫と比べると年金額は非常に低額になります。夫婦が共に暮らしている状態であれば問題になりませんが、離婚した場合、その後の妻の生活は大変厳しいものになってしまいます。「夫が仕事に専念できたのも妻の内助の功があればこそ」と訴えたい主婦の方も多いことでしょう。そこで、平成19年と平成20年から二段階に分けて導入される「年金分割の制度」についてお話しましょう。これは、夫が「独り占め」していた厚生年金を夫婦間で分割するというものです。
◇ 年金分割の制度の概要
(1)平成19年4月からの制度
平成19年4月以降に離婚する場合、婚姻中の厚生年金の分割を受けることができます。夫婦の厚生年金保険料の納付記録を合算したものの半分を限度とします。この納付記録は平成19年3月までの期間も含みます。ただし、分割するには両者の合意又は裁判所の決定が必要です。
(2)平成20年4月からの制度
平成20年4月以降に離婚する場合、平成20年4月以降の第3号被保険者であった期間については、両者の合意や裁判所の決定がなくても夫の厚生年金の2分の1を分割することができます。なお、平成20年4月以降の離婚でも、第3号被保険者期間以外の年金分割については、(1)同様に両者の合意又は裁判所の決定が必要となります。
さくらこさんの場合には、夫婦とも厚生年金に加入している期間がないため、この制度は利用できません。
ももこさんは夫を扶養していますので、逆に「分割を請求」されることになります。
答えは、うめこさんです。
うめこさんの場合、(1)、(2)のどちらの制度も対象になります。
◇ 国民年金の被保険者
国民年金には、第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者の3つのタイプがあります。既婚女性の場合、夫の職業や本人の働き方によって、下表のいずれかのタイプで国民年金に加入しています。
| タイプ | 対象者 | 加入要件 |
| 第1号被保険者 | 自営業者、その配偶者など | 年齢 20~60歳まで 国内居住要件あり |
| 第2号被保険者 | 被用者年金に加入している会社員、公務員など | 年齢 70歳まで加入可能 国内居住要件なし |
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者の被扶養配偶者 | 年齢 20~60歳まで 国内居住要件なし |
◇ 保険料納付記録
厚生年金の保険料は給料の多寡に合わせて変動しています。給料の高い人は保険料が高くなり、逆に低い人は保険料も低くなります。つまり、保険料は人によって違ってくるわけです。支払われた保険料の額、期間を各人ごとに記録したものを「保険料納付記録」と言います。
年金分割の請求は、離婚から2年以内に行わなくてはいけません。
・もし離婚を考え始めたら、社会保険事務所に行って次のことを確認して下さい。
◎確認すること
1. 年金加入状況
2. 将来受け取れる年金の概算額
◎その時に持参するもの
1. 年金手帳
2. 印鑑
3. 身分証明書















































